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春を迎えた市原市

沢山の出会いがあった一日でした。

不要な石材を見させていただくというつもりで伺った市内のとあるデイサービスセンター。
幼稚園を新たに建設するにあたり、造園計画というかもっと大きな視点の計画の打ち合わせとなりました。

この土地の風土本来の姿を残す景色にまず驚きました。とにかく様子が良い。
一見無意味に思える土塁や空堀。ここぞという位置に作られた池。

ただ、非常に残念なことに、計画するにあたりこの池も母屋も、現状は解体してしまう予定だそうです。先人の知恵がちりばめられたこの風景を何とか維持することはできないものかな。森もそうだけど壊すのは容易いこと、でも。。ご助言を求む。

初めてお会いしたオーナーはとても素晴らしい方でした。お年寄りや子供から、近隣にお住いの方全てが心地よく過ごせるオープンな環境づくりを望まれており、養蜂や放棄水田の耕作なども計画されています。

色んな考えが浮かびますが、とりあえず一旦冷静になろう。
案内していただいたIさん、ありがとうございました。

打ち合わせであっちへこっちへと移動する合間に少し寄り道してきました。

こちらは市内の迎田付近にある大俵(おおびょう)の一本桜です。
市内では珍しく樹齢150年を超えたヤマザクラだそうです。

大俵 桜 ヤマザクラ

一本桜も素晴らしかったですが、コナラと空を分けるようにすっと伸びた他のヤマザクラの景色も良かったです。

付近では気の早いカキドオシ、沢山花をつけたモミジイチゴなどもみられました。

ほいでもう一つ訪れたのが市内の喜多付近にある風呂ノ前カタクリ自生地です。(クリックで拡大します)

風呂の前 カタクリ

毎年訪れているけど、こんなにタイミングよく晴れた日に来れたのは初めてでした。

風呂ノ前 カタクリ

程よく人の手が入る落葉樹主体の北向き斜面林は、寒冷期に取り残された植物相の特徴を示しています。現代の千葉の気候から考えるととても貴重な環境です。

アブラチャン。この木を見ると農大の奥多摩演習林での研修を思い出します・・。
千葉では準絶滅危惧相当とされるクスノキ科の落葉低木です。ちなみによく似たダンコウバイは庭木としてよく植えられますが、千葉では自生のものが激減し2017年には絶滅危惧IA類にあたる最重要保護生物となってしまいました。

アブラチャン

ヒトリシズカ。一人静と書くけど賑やかです。

ヒトリシズカ

アマナ。明るい林床が少なくなり、姿を見ることが難しくなってしまいました。

クロモジの花。お茶と言えばのクロモジ。

クロモジ

気の早い花を咲かせていたフデリンドウ。

フデリンドウ

今が一番名前らしい姿のヤブレガサ。

お会いしたいと思っていた方と様々な形で出会い、更には色んな繋がりも。ご縁って不思議だな~と改めて思いました。こちらは素敵な一筆箋。

活動の募集と春の観察会について。お時間のある方是非に~!!!
ご興味のある方は風呂の前里山保全会まで。(クリックで拡大します)