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侠客と岩井の滝不動


嫁ちゃんが仕事となってしまったため、急遽お守りの日。写真は駄菓子屋のおばばとバトる先生の図。


海へ行きたいという先生の希望を叶えつつ、行ってみたかった龍福寺へやってきました。千葉県の旭市。あたりでは北アルプスとかの高層湿原に生えるオタカラコウが千葉県で唯一自生しているらしいですよ(案内板より、拡大します)。苔むした参道からしてレベルが違う。氷期遺存と南方丘陵地性の植生が混じり合う。


昨日訪れた坂戸神社と同じく県指定の天然記念物となる極相の森を背負っています。なんてことはない水路にはさりげなくエビモがゆらゆら。正直、乾燥して痛々しい姿でもある坂戸神社の森とは雲泥の差の豊かさが残っています。形骸化してしまっているけど、神社やお寺が最も重要視して守るべきものは、全ての事象において鍵となる森。神様とかお墓守るのは極端なことを言えばどうでもいい。それらはあくまでポーズでいい。


本堂。下は先生によるビッグマミーマムマッチョver。後ろの森に注目。オーラがすごい。オーラというか動き?振動?


本堂横。下は先生によるビッグマムマミーマッチョver。兄と弟。オリジナルキャラです。


至る所から水が噴出してします。こちらは8mぐらいの滝。水神とお不動さん。


竜か蛇か蛟なのかわかりませんが、この巻き付くような脈々しい水神は君津の寺沢の山中に見られるものと同じですね。横顔。


本堂裏の湧水群とお不動さん。沢蟹がたくさん。


トンネル潜る散策路。横に山へ登る道もあるので後ほど。


隧道が意外と長くて真っ暗かつ天井低めで横部屋がたくさん。全体的にカーブしていて、正面に立つと反対側が見えないのでなかなか渋い佇まい。


トンネル出た先に奥の院。この先の谷も突入してみたい雰囲気がバチバチ漂う。先生もいるので大人しく一周します。


ヤマゼリ(誤記🙇‍♂️シラネセンキュウ)と巨大なコモチシダ(ハチジョウカグマ?)がモリモリ茂る林縁。隔離分布しているアケボノシュスランなんかもみられ、房総丘陵感がすごい。


谷津で湿地となるところ。看板にあったアケボノソウが咲いてないか探してみたけど目につかず。滝あるところに水神が必ず鎮座しています。滝が多い。


森へ登る小道。ここから銚子あたりまで俗に猿田丘陵と呼ばれ、驚くほど複雑で起伏に富んだ地形が広がっています。ミニ房総丘陵。地質が古くて植生も独特。


このカラタチバナがとても多い。こんなに生えている森に入ったのは千葉で初めてかも。手で押さえているのはモミの実生。古い森であることを物語るモミも尾根筋に点々と生き残っています。界隈では隔離分布となる貴重な遺存植物。


これから山中でちらほら咲き始めるであろうテイショウソウの花が一株みられました。下はその林床の様子一コマ。コクランがやたら巨大なのも気になる。


ツルアリドオシの中にアリドオシが見られるのもすごく房総丘陵っぽい。下はイヌショウマかな??


まさかこんなところで出会えるとは!な深い山の植物多数。旭市ですよ??これは千葉県という環境全体の面白さおよび魅力でもある。


尾根筋からビョンと伸びるモミの梢をみながら駐車場へ。想像以上に素晴らしい仙境だったので、次回は身も心もしっかりと準備して訪れたい。


そのまんま先生の希望の海へ。銚子市の屏風ケ浦。海食崖がすごい。


荒い海には近づけず、小さな砂浜でちまちま小さな貝とかを拾う先生はすごく楽しそう。


おお?!これはハマアカザでは??だいぶ厳しい環境でまとまって生えています。


砂浜の目の前にある世界一ちっちゃな水族館へ。ワンルーム水族館。色々解説してもらってとても勉強になる。


物体感がすごいイトマキヒトデ。こう見えて歩く動物。


しばしのお戯れ。ヤドカリの引っ越しなんかもみられて面白かった〜。


帰路へつきながらアシタカマツムシソウ。千葉と神奈川と静岡で見られるマツムシソウの仲間です。この花に出会えるととても幸せな気分になる。1960年台ぐらいまでは市原市でもあちこちで観察できたそうな。


無事到着。ザクロの実がパッカーん。ホウセンカの果実もたくさん実っていました。先生の庭。