
南房総市での休日二日目。
日の出から日の入りまで色々と行きました。
写真めちゃくちゃ撮ってしまったので、端折って書きます。
まとめると以下の通りです。
野島崎の見所と植生。
房総最南端の峰々の植生と歴史。
虚空蔵山とめがね橋初代里見義實、二代成義公墓所芋井戸と白浜城山(白浜城址)
と言った感じです。

房総半島最南端の地、野島崎。
僅かに残る海浜性の森を行く先生。


ヤブツバキやトベラを主にヤブニッケイやマサキがよく見られました。




林縁および崖にて、おっ!と思ったもの。
上からツワブキ、イワタイゲキ、イソギク、ハマユウ。
ハマユウはここ千葉南部が分布の北限になります。黒潮に乗り海を漂ってきた種が発芽成長できるギリギリの気温ライン。
ちなみに、イワタイゲキも北限にあたります。

磯にて。裕次郎みたいな先生。

クルミや良い感じの流木とか色々拾ってきた中で、一番驚いたのはココヤシの実。

とりあえず、皮を剥く。
調べたら、漂着することはままあるようですが、日本では沖縄以北および小笠原諸島以外で成長することはできないようです。
どこから遥々とやって来たんでしょうか。
絵本一冊書けそうですね。



野島崎灯台。
明治2年12月18日という日付けは旧暦(太陰暦)だそうです。
現在の西洋に倣った太陽暦でいう、1870年1月19日に点灯とのこと。
ちなみに日本では明治5年まで太陰暦が使われていました。



長尾川にかかる土木遺産の通称めがね橋。



このまま進めば虚空蔵山へといたる道。
主要な高木はマテバシイ、少しホルトノキとヤブツバキが混じり、落葉樹はほぼ見られません。
下草で目立つのはノシラン。

杖珠院と青根原神社。
それぞれ、里見義實と二代目成義の墓および墓碑があります。
以下、案内板はクリックで拡大可。

青根原神社すぐ横にある弘法大師ゆかりと伝わる古跡芋井戸、さらにその先にあるかつての白浜城大手口。
このような看板もある保全林となります。
書かれている樹木は全て千葉の南部が北限となるものです。



白浜城虎口および富士講の祠。


整備されている道沿いの高木層はほぼマテバシイが優先し、バリバリノキやバクチノキは見られませんでした。もうちょい内陸側に分布するようです。
これらは清澄山系でも時折見ることができます。
ちなみにマテバシイ自生の北限はまさにここです。強い潮風の影響で樹高はせいぜい10m。

ようやく出会った落葉樹はヤシャブシでした(変種のオオバヤシャブシかも)。
これまた西日本が主な分布域となる南方系の樹種となります。


城の痕跡かどうかは判別つかないものの、明らかに人工的に改変された地形が多く見られました。


最後の最後でどえらい切り通し。
なんとこれ白浜城の構造物ではなく、幕末に着手したものの未完成のまま廃城となった長尾城の搦手(裏口)だそうな。



ぐるりと周遊できる道がしっかり整備されており、素晴らしかったです。
昨日のブログの高塚山と同じ稜線にあるので、時間と体力に余裕のある方は縦走することをオススメします。たぶん色々な発見があるはずです。

車まで帰る道すがら、放棄された水田沿いに咲き乱れるスイセン。芳しい香り。

羅列しただけで、大まかにはこんな一日。
一ヶ所だけでブログ三日分書きたいぐらいの濃い景色観てきました。
また機を改めて伺いたいところ。
長々と失礼しました。
ではまた〜。
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