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山延胡索と貝層露頭


ゴヰチカ案件でオーストラリアとアメリカへ物体を発送。
発送時に必要な書類やパウチなどが少なくなってきたので、ついでにいただいてきました。

ちなみに両国ともに小型包装物(スモールパケット)では現在航空便が使えず船便のみ(!)なので到着まで三ヶ月ほどかかります。気長に。


事務所へ赴き、昨日の積み荷の片付けと月曜日の仕事の準備を。

いつの間にかミツバチの巣箱が鎮座していました🐝
多分、近所のSさんのしわざ(ありがとうございます)。
早くもニホンミツバチがぶんぶんと飛び交っていました。飽きずに住み続けて欲しい。

周りはハナニラやオオアラセイトウが咲いてお花畑状態。


定期的に草刈りして、明るいところはフデリンドウ祭り。
昨日と一昨日に出会った、ん??となるフデリンドウよりもはっきりとフデリンドウとわかる草体。


ほか、クサボケやツクバキンモンソウ、タチツボスミレに囲まれてニオイタチツボスミレ、アカネスミレなどが咲き始めていました。


意外にも、竹林の中はそれ以上にフデリンドウが足の踏み場もないほど生えています。
でも、やっぱり開花率は低めで閉鎖花のまま終わってしまうものも多そう。

この様子を見ると、光合成だけに頼っていない栄養繁殖であることを物語っています。

普通に種を撒いただけでは発芽せず、移植も困難な菌従属栄養植物的な姿も持つ。

下の写真はシュンランの立派な株。


去年の冬、アキザキヤツシロランもしくはクロヤツシロランっぽい果実を見かけたので、今年は頑張って花を探してみようと思います。こちらは光合成を捨てた、完全なる菌従属栄養植物の一つ。


買い出しからの帰り道、市原市北東部の観察フィールドに立ち寄り。
イチリンソウを見に行ったら開花はあと少しといった様子でした。
千葉県では絶滅危惧II類にあたる要保護生物となっています。


ニリンソウは少しだけ開花。近い場所に生えているのに、決して同所的には生えず、明確な棲み分けがあることが興味深いです。以前は一般保護生物でしたが多くの自生地が確認できたということで危惧指定は解除されています。安心して良いのか否か。


散歩しながら見られたもの、自然度の高い環境がよく似合うものをいくつか。

ケマルバスミレ、ナツトウダイ、ホタルカズラ、クサボケ。


お、カエルだ。


出会えるとちょっと嬉しいシュレーゲルアオガエル。
堂々たる佇まいで鎮座。ひかれないように。


結構な密度でイチリンソウとヤマエンゴサクがお花畑状態で観られる場所がこんな感じに。。嗚呼。
現代土木のパワフルさおよび利便性とともに、危うさと愚かさも感じる光景。
土木なんだから、コンクリを使わず土と木(たまに石)だけ使うのが理想。


でも一部には生き残っていて一安心。
ミヤマハコベの花が見られるあたり、森の深さというか房総丘陵を感じる。


肝心のヤマエンゴサクは結構な数の個体が開花していました。
ジロボウエンゴサクにも似ていますが、生息地はより限られる氷期遺存種の一つです。
千葉県では絶滅危惧ⅠB類相当の重要保護生物となります。


こちら、ジロボウエンゴサク。多く見られるといっても見かける頻度はあまり高くないように思います。昔はスミレのことを太郎坊と言い、対してこちらを次郎坊と呼んでいたそうな。

下はジロボウエンゴサクに囲まれるヤマエンゴサク。意外と同所的にも見られます。


土木作業は土砂崩れ復旧のための補強工事の模様。

崩れたところで立派な貝層が露出していて驚く。
貝塚とかではない、ここが海の底であったことを示す記録。


調査とか報告をしているのかな。してなさそうだけど・・。
ただ埋めちゃうとしたら勿体無さすぎませんか。
一時的だとしても、良い観察場所になると思う。

マニュアルは無視してこういったものを最優先に、という社会になってほしい。