· 

南蛮煙管とベランダガーデン


普段は空き家のお庭の打ち合わせで市原市青葉台。昨年、お手入れと濡れ縁前の足元の工事をさせてもらいました。今回は再びお手入れとちょっとだけ植栽工事のお話。いかにローメンテナンスの計画をするか、結構難しい。


玄関のタイル補修と植栽の植え替えをした玄関前。なかなか良い様子になっていました。


少しあたりを散歩。草刈り管理が行われている法面。割と色々な植物が見られたんですが、このオトギリソウが生えるのは面白いなぁと思いました。地下水が豊富な模様。


古墳が並ぶ台地によじ登って赤道沿いから見える京葉工業地域および東京湾。青葉台の住宅地はほとんどが谷津に作られていることもよくわかる。


斜面下の道路をぐるっと歩いてみる。やはり湧水が豊富なようで至る所から水が染み出す。U字溝には稚ガニを抱えたサワガニのおかーちゃんの姿もありました。


ススキの根元にちらほら花を咲かせていたナンバンギセルは今年お初。主にススキなどのイネ科植物に寄生して育つ、いわゆる根も葉もない植物です。万葉集にある「道の辺の尾花が下の思ひ草今さらさらに何をか思はむ」と詠んだ和歌が有名、尾花とは秋の七草の一つでもあるススキを指し、思ひ草とはこのナンバンギセルを指しています。花が咲く様子を頬を赤らめて頭を垂れる恋焦がれる人に例え、この植物の特徴を豊かな表現力で捉えていて、現実は寄生して枯らしにかかっている姿と照らし合わせると、なんとも面白い一首です。


事務所にて片付けと準備後、千葉市美浜区の打瀬へ。車で何度も通ったことがあるけど歩いてみると外国みたいな街並みですね。全部が広い。

 

Yuta HOSOYA Architects studioの細谷さんにお声がけしてもらって、お庭の打ち合わせと提案へ。土の部分よりもコンクリート部分であれこれ計画したくなる不思議なスペース。ボスケさん、出番です。


暗くなって改めて、明るすぎない明るさと人との距離感がとても素敵な街だと感じつつ帰路へ。提案まで少しお待ちください。


帰宅後、打ち合わせの中で出てきた本を引っ張り出す。鉢に色塗ったりこんなリースとかを以前はよく作っていました愛知県 武田眞幸さん。12年前。


キャッチャーマスクに植えているとかすごい文言。今となってはかなり恥ずかしい!が、良い思い出のサラリーマン時代。こんな時から独立したいとか言っていたのか、と改めて思いました。


追記で、そのキャッチャーマスクの寄せ植えと当時住んでいたアパートのベランダ半分の様子。家の前の道路とかに鉢植えとかガラクタをドカドカ置いちゃうおばちゃんのイメージでした。面倒さえ見れば植物は何に植えても良いんだということを学んだ気がする。