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郁子と蛍葛


本日は庭工事お手伝いの予定でしたが、前日の予報から延期となりました。
けど、あんまり雨は降らなかったですね。明日はどうでしょうか。

写真は、実家の武田屋商店(酒屋)の前に独立したばっかりの頃に拵えた植枡。
屋根がかかって雨どころか露も当たらず、日照もいまいち、下はコンクリートというかなり過酷な環境で、最初に植えたモミジは枯れ、代わりにアキグミとヤブツバキが伸びてきました。


息子が植えたどんぐり、ぐねぐねした樹形ながらも生きてるコナラ。
眠っていた種子が起きたのか、シロダモやアケビの仲間も生えてきました。


驚きなのはこのホタルカズラ。自生環境ではチラホラ点々と生えるといった姿を見るけど、この枡の中では地面や他の草を覆い尽くしています。乾燥が続く環境に合わせて、生育が進む性質があるのかもしれません。


武田屋裏ではムベの花が咲く。毎年ザクロの木に絡みつくほど成長しつつ花はほぼ咲かない。
去年やっと一輪咲いたと思ったら、今年はかなりの数の花を咲かせました。なんで??

個人的にはアケビよりも遥かに美味い山のフルーツだと思うので、実が熟す頃を楽しみに待ちたいと思います。


お手伝いに声をかけてくれたのは習志野森造園の森さん。
私は到底及ばない技術の知識と経験を持っている方で、かの道家造園を主宰した故・道家健さんに師事した最後のお弟子さんとなります。

 

森造園
https://morizouen.com

上の写真の本は道家健さんに加えて、金綱造園事務所の金綱重治さん(茶庭・露地)、東京庭苑の小形純一さん(植栽手法等)などなどの技術資料が惜しげもなく紹介され、一部の人にはその最後の数十ページだけを指して奇跡の一冊と評される本です。

その後同じタイトルのまま改訂があり、そちらの本も買いましたが、上記の内容は外構・エクステリアに偏った内容に変わってしまいクッソつまらなくなって、売るのも誰かにあげるのもはばかられるから即捨てた記憶(すみません作った人)。


千葉の成田出身で、雑木の庭の祖とも言われる飯田十基氏の流れを汲む考え。
(飯田十基:https://ja.wikipedia.org/wiki/飯田十基

道家健さんについては藤倉造園設計事務所の藤倉さんもブログで触れていました。

自然に還す(ブログ:日々の庭からより)
http://fujikurazouen.com/自然に還す.html

何事も探究できる心構えで日々を過ごしたい。