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日本薄荷と蝶蜻蛉


予定では現場は空けて事務作業でしたが、明日は雨予報ということで急遽お手入れへ。
千葉市緑区の空き家のお庭で大草原。ブラックベリーの徒長成長が半端ない。


庭の端っこに植えられたアカンサス・モリス。有名なやつ。
花もでかいが草丈もゆうに2mを超える大型の草本。
原産地はヨーロッパの地中海一帯だそうです。


草地に埋もれるように生き残っていた千鳥草の仲間。
園芸交配も盛んなこちらもヨーロッパ原産の草本。
品種名まではわからない。


熟しつつあるブラックベリーとブルーベリーの果実。
名前は似るけどそれぞれバラ科とツツジ科の低木。とてもおいしい。


大きなススキに埋もれるようにハイゴケなどの苔が地面を覆う。
他多くの園芸植物は淘汰により消えていってしまった模様。


お昼、歩いて近くを散歩。赤道の名残。


から見える調整池という名の環境破壊装置。空気と水の停滞感が凄い。
これが造られた場所で良環境が失われていく光景を何度も見てきました・・。

水の動きをシステマチックに捉えるには、これからはより応用技術が必要とされる時代になる。


緑被率だけクリアさせたような植樹。危うい。
数年前までまとまった森があった所だけど、宅地造成のため消えてしまいました。

 

これから物凄い勢いで人口が減っていく時代に、わざわざ土地を切り開いて新築住宅を建ててどうするのだろう?今あるところで建て替えれば良いと思うのは不自然なんでしょうか・・。


道沿いの斜面林の名残っぽい土手に咲いていたヤブカンゾウの花。


道路反対側にはこの地域らしいソロ(イヌシデ)を主体とした森がまとまって残る。
枯死木に粘菌の一種(ムラサキホコリ?)がみられたので一枚。

ちなみに、このあたりではムラサキ(ニホンムラサキ)の自生が1970年代に確認されました。高度経済成長期の1960年代には千葉からほぼ絶滅したと考えられていますが、どこかで生き残っているでしょうか。全国的に見ても環境省から絶滅危惧ⅠB類に指定される植物です。


上流に作られた調整池から続く谷津。
ここの植樹はもっと危うい。竹支柱が寂しげ。


谷津沿いにつづく赤道と道沿いにみられるニホンハッカ。
生薬やハッカ油の原料となる。控えめで上品な香りがする。


他にもアオスジアゲハなど、色んなアゲハチョウが吸水に訪れていました。
ワイワイとした様子を動画で。

 

林縁に見られたヒメコウゾの果実を頬張りながら戻る。
カジノキと交配させてコウゾが生まれる前は、このヒメコウゾが和紙の原料だったそうです。

 

庭作業完了。少しだけ草丈がある状態で残してみました。
次回は秋ごろに作業するので、成長速さなどに変化が見られるか観察してみます。


戻りながら大百(おおど)池公園へ寄り道してきました。
市街地にありながら、森とも連続していてよい環境が見られます。
地下排水へのオーバーフロー式でこの先環境の変化は見込めずですが、浸食スピードは抑えつつもなるべく自然に寄せた護岸の造作が素晴らしいです。


種類も個体も沢山の中で、チョウトンボを一枚。
ひらひらと飛ぶ姿とは裏腹に意外と素早い。翅のグラデーションがとてもきれい。


この池周辺ではトンボが沢山たべてくれるお蔭で、ほとんど蚊に刺されないのも嬉しい。


うるさく鳴き始めたニイニイゼミ。
アブラゼミやミンミンゼミの発生が今年は大分遅めですね。